ダイエット中こそ必要な脂質!“摂るべき油”と“避けたい油”の違い

こんにちは。

薬剤師×ダイエットコーチの“ごう“です。

今回は、ダイエット中の多くの方が一度はハマる「落とし穴」についてお話していきます。

それはズバリ!

脂質をカットしすぎること。

「油は太る」「脂質はダイエットの敵」と思って、

とにかく避けようとしていませんか?

  • サラダにはノンオイルドレッシング
  • 肉の脂身は全部カット
  • 揚げ物はもちろんNG

……と、脂質オフを徹底しているのに、なぜか痩せない。

それどころか、

  • 肌はカサカサ
  • 髪はパサパサ
  • 疲れやすい
  • なんとなく元気が出ない
  • イライラしやすい

そんな状態に心当たりがあるなら、

**「脂質不足」**が原因かもしれません。

脂質は、太るだけの「悪者」ではありません。

むしろ、私たちの体を内側から整え、ダイエットをサポートしてくれる大切な栄養素なんです。

今回は、

  • なぜ脂質をカットしすぎると不調になるのか?
  • ダイエット中に必要な脂質の選び方・摂り方は?

この2つを軸に、わかりやすくお伝えしていきます。

脂質=悪者という誤解

確かに、脂質は1gあたり9kcalとカロリーが高いです。

糖質やたんぱく質(各4kcal/g)に比べて2倍以上。

外食や市販のお惣菜にも油が多く使われています。

なぜかというと、

  • 安く仕上がる
  • 少量で満足感を得やすい
  • コクや風味がアップする

このような理由から、バターやマヨネーズ、ショートニングなどの油脂がたっぷり使われているんですね。

そのせいで、脂質に対して「太る」「体に悪い」といったネガティブなイメージを持つ人が増えました。

でも実際には、脂質は私たちの健康維持に欠かせない栄養素です。

脂質が担う5つの大事な役割

脂質は、ただの「エネルギー源」だけではありません。

以下のような重要な機能を持っています。

  1. ホルモンの材料になる
    → 特に女性ホルモン(エストロゲン)などは脂質が材料。
  2. 肌・髪の潤いを保つ
    → 乾燥肌・髪のパサつきは、脂質不足のサインかも。
  3. 細胞膜をつくる
    → 私たちの体は数十兆個の細胞でできています。その膜に脂質が必要です。
  4. 脳の働きを助ける
    → 脂質の一種「DHA」は脳の材料。集中力・記憶力にも関わります。
  5. 脂溶性ビタミンの吸収をサポートする
    → ビタミンA・D・E・Kは脂質がないと吸収されません。

このように、脂質は「美容・メンタル・代謝」すべてに関わる命を守る栄養素なんです。

脂質不足が引き起こす体と心の不調

極端な脂質制限をしていると、以下のような不調が現れやすくなります。

  • 生理不順、無月経
  • 肌の乾燥、かゆみ
  • 髪のツヤがなくなる、抜けやすくなる
  • イライラしやすい、気分が落ち込む
  • 集中力が続かない
  • 疲れやすく、やる気が出ない
  • 食欲が乱れる

ダイエットしているのに体調が悪くなったり、リバウンドしてしまったりするのは、本末転倒ですよね。
ダイエット中は何かとイライラするじゃないですか。
糖質不足が原因かと思っていましたが、なんと脂質不足でもイライラするんですね。

「細くなりたい!」「綺麗になりたい!」って頑張ってるのにお肌ボロボロで髪もパサパサだったら逆効果ですよね。

ダイエット中の脂質のポイントは「質と量」

「じゃあ脂質をとったほうがいいんだ!」といっても、

なんでもかんでも油を摂ればいいわけではありません。

脂質には、種類ごとに体への影響が異なるからです。

脂質の種類と特徴

 飽和脂肪酸(Saturated Fatty Acids)

主な食品:

・肉の脂身、バター、ラード、乳製品、加工食品(ケーキ・スナックなど)

特徴:

・常温で固まりやすい脂

・摂りすぎると「悪玉コレステロール(LDL)」が増え、動脈硬化リスク↑

適量ならエネルギー源として有効

・とりすぎ=内臓脂肪の蓄積や体脂肪増加につながる

ダイエットへの影響:

摂りすぎ注意。特に加工食品に多いため、知らずに多くなりがち。

 不飽和脂肪酸(Unsaturated Fatty Acids)

→ さらに以下の2種類に分かれます:

②-1. 一価不飽和脂肪酸(オメガ9系)

主な食品:

・オリーブオイル、アボカド、ナッツ類

特徴:

・「善玉コレステロール(HDL)」を維持しつつ、悪玉コレステロール(LDL)を下げる

・抗酸化作用や抗炎症作用も

ダイエットへの影響:

適度に摂ると脂肪燃焼や代謝改善に◎

→ オリーブオイルやアボカドは“太らない脂”としておすすめ

②-2. 多価不飽和脂肪酸(オメガ3・オメガ6系)

オメガ3を含む主な食品:

・ 青魚(サバ、サンマ、イワシなど)、えごま油、亜麻仁油

特徴:

・炎症を抑える

・血液をサラサラにする

・ホルモンバランスを調整する

・加熱に弱い

ダイエットへの影響:

食欲抑制・脂肪燃焼・代謝促進に有効

オメガ6を含む主な食品:

・サラダ油、大豆油、ごま油、加工食品

特徴:

・過剰摂取で炎症を促進

ダイエットへの影響:

摂りすぎ注意(オメガ3とのバランスが重要)

 トランス脂肪酸(Trans Fats)

主な食品:

・マーガリン、ショートニング、スナック菓子、揚げ物、ファストフード

特徴:

・人工的に作られた不自然な脂

・「悪玉コレステロール↑・善玉コレステロール↓」の最悪パターン

・動脈硬化や心疾患、肥満リスクを高める

ダイエットへの影響:

摂取量が少なくても代謝を下げたり、脂肪がつきやすくなることが研究で報告されています。

実践!脂質を味方にする食生活の工夫

脂質を上手に取り入れるために、以下の工夫がおすすめです。

  • 揚げ物は控えて、焼き魚や蒸し料理を選ぶ
  • ドレッシングは市販をやめて、オリーブオイル+酢+塩で自家製に
  • 間食はスナック菓子ではなく、ナッツや小魚にする
  • 朝食にアボカドや卵をプラスして満足感アップ
  • サバ缶・イワシ缶を常備して、忙しい日も良質な脂を確保

このように「余計な油は減らし、必要な油はしっかり摂る」ことで、体調も整い、痩せやすい体へと変わっていきます。

「脂質=悪」ではなく「脂質=味方」に変えよう

ダイエットは我慢の連続では続きません。

そして、脂質を極端に減らすことは、心と体のエネルギー源を削る行為です。

脂質とうまく付き合えば…

  • 肌は潤い、髪にもツヤが戻り
  • ホルモンバランスが整い
  • 食事の満足感もアップ
  • リバウンドしにくい体質へ

そんな理想の状態に近づけます。

まとめ:脂質は「選んで・整える」もの

脂質は、ダイエットの敵ではなく、健康的に痩せるための味方です。

大切なのは、

体に“良い油“、“よくない油“を見分ける知識“良い油を摂る習慣“を身につけることです。

もうひとつは“よくない油“を完全に排除しようとしないこと。
完璧思考では長くは続きません。
たまには揚げ物やスナック菓子だって食べてもいいんですよ。

我慢・忍耐のダイエットではなく、
体を整えるためのダイエットに考え方をシフトしていきましょう。

100点を目指して続けられなくなるよりも、60点でいいから無理せず続けたほうが結果的に身体は大きく変化していくのです。

『ダイエットは1日にして、成らず!』なんですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です